新支部長になって

カテゴリー: report. 会員: (株)トライス.

本年5月13日に開催されました兵庫県支部の総会にて支部長を拝命いたしました。

微力ではございますが先輩方が築いてこられた歴史を汚さないよう、また中村会長が言われている「強いジャグラ」になるため邁進して参りたいと思います。

さて、前述の当支部総会では、新年度のスローガンとして『超・超変革』(阪神タイガース 前年度スローガン参考)、サブタイトルとして「持続可能な企業づくり・組合づくり」を掲げ、私の思いを伝える機会をいただきました。

その思いは――。

2017年に入り、国内外の政治経済の不安だけでなく、世界最速で少子高齢化が進んでいるわが国においても、外部環境はたえず確実に大きく変わってきています。一度、成功したビジネスで一生生活できた、手にした職や技術は生涯を支えてくれる、そんな時代は終わってしまいました。私たちは「一度手にした職業やビジネスで一生を過ごせない」という時代を生きているのです。

それは商品やサービスのライフサイクルが、極端に短くなってきているように、私たち経営者は、一生に数回は「起業」をしなくてはいけなくなっているような気がします。健全な企業活動が継続され続けている組合員企業が存続しているからこそ、健全な組合活動が可能です。旧態依然の企業体質から、経営者も、そこで働いておられる社員の方々も、本気になって変革を行わなければ印刷業界だけでなく全産業界で健全な存続が難しい時代であることは疑う余地がありません。

ある冊子のコラムに「経営者に残される、大切な仕事とは」というテーマで次のような文章が書いてありました。

タイタニック号は、不沈船と呼ばれた。しかし、処女航海であっさり沈没した。それは船の構造が悪かったわけでも、乗務員が一生懸命に働かなかったわけでもない。目の前に迫ってくる、「氷山」を見過ごしただけだ。経営者に「残される」究極の仕事は、氷山を発見し、それを回避するように舵を切ること。または、もともと氷山があるような海に出るのではなく、より安全な海へ船を進められるように、舵を切ること。そのために経営者は、虫の目(現在)、鳥の目(未来)、魚の目(スピード)を絶えず持ち続け、自社にとって最も良い「方向」を決めなければいけない。それは本来、片手間でできるほど、簡単な仕事ではない。このことが今の時代に経営者に残された、最も大切な仕事であると。

自社の経営を維持発展させるべく、さまざまな手段を駆使し、また、組合活動を通じて気づき、学びあい、実践して持続可能な企業をつくり続けなくてはいけないと思います。

さらに本年は当支部にとって、1952年2月10日に兵庫県謄写印刷業組合として設立されて以来65周年を迎えるという記念すべき年です。現在まで存続にご尽力いただいたジャグラ本部や会員の方々、賛助会員様をはじめとする皆様方に感謝の意をお伝えし、これからも兵庫県支部を維持発展させていけるよう、近畿地協様ご協力のもと、本年11月22日に記念式典を開催したいと考えております。

今後とも、いっそうのご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

(一社)日本グラフィックサービス工業会 兵庫県支部
支部長 (株)トライス 岸  徹

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