創立65周年を迎えて

オフィルクリエーション　南　正祐

我々印刷業界の業態変化や革新のスピードは早く、先の見えない不安や課題。個人事業のデザイナーではあっても、多少の経営負担はあり、何より心身ともに健康に不安があっては仕事が難しい。
今年度の兵庫県県支部総会で懐かしい手に気づいた。とても印象的だった。インクが爪の間にこびりついた手。過去に自分も同じ手をしていた。
私の印刷人生は1976年ごろに父が色々な商売のために借りていた事務所に印刷機を入れたのがはじまりで、設備を増や せば仕事が増えてい<時代でした。中学生のころから当時は活況だった印刷機材展(JP)に同行し、和文タイプラター、トレスコープ、手動写植機と写真技術・印刷関連技術を身につけていった。デザイン専門学校にも通った。印刷事業で信用を得た父は別の事業の夢を追っていった。
私は社会勉強も兼ねて印刷資材材料販売商社に就職。電算写 植やDTPシステムといった先進設備を提案してきた。兵庫 県内の様々な印刷会社を見ることができた。会社の倒産で、DTPシステムおよびネットワーク機器の販売サポートの個人事業を始めた。お客様との縁を大事にしたかったし、ノウハウを活かしたかった。ジャグラヘのお誘いがあり、仲間に入れていただいた。
ジャグラでは経営者である先輩方の人柄に触れ、色々ご指 導を賜り、つきあいを重ね、先人の思いを知り、印刷業界の 将来を考える。ジャグラは私の印刷人としての拠り所になっていきました。
実は私が印刷機に紙を通すことはなかった。刷ったあとのメンテナンスが役割だった。洗剤が染たウエスでローラ一を拭いた手。
志を同じくするパートナーの存在を心強く感じています。